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少女は絵の子どもたちのために人形で姿を造り上げました。
少女の物語に登場する全ての子どもたち。
少女はそれを造り上げていきました。
金色の髪を。
白磁の肌を。
透き通る羽を。
少女は昼とも夜ともずっと子どもたちを作り続けました。
たくさんの少女の子どもたちの人形。
少女はその人形を新しい棚に並べて飾り、眺めて愛しました。
たくさんの本。
たくさんの絵。
たくさんの人形。
少女の子どもたち。
少女はどれも愛しました。
でも
少女は物足りなくなりました。
「そうよ。命がないんだわ」
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