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まさにそれは不意打ちだった……。
「………………ッ!」
まさか、まさか棚の角に足の小指をぶつけるとは…………。
「何をバカやってんのよ……」
時間は午後一時。窓から差し込む木々の木漏れ日をバックに一人の少女が俺、木島 恭二(キジマ キョウジ)を見下ろしていた。
肩までの長さの茶色の髪が光を反射してキラキラと輝いていた。
体を学校指定のセーラー服に身を包み。
胸部は綺麗な曲線を描いている。
整った目鼻顔立ち。俺の中の美少女ランキングでもトップクラスの女子である。
容姿端麗、運動神経抜群で勉強にしてもトップクラス……。
それこそ非の打ちようもない完璧な人間だろう。
ラノベ的にはここで。
[性格を除いては……]
と、続いて。ツンデレキャラだということをカミングアウトするとこだろう。
しかーし! この少女は違う。
面倒見が良く、他人を思いやる心をもっている。
この少女には他にも伝説となるほどの善行を行ったこともある。
まあ、それはまたの機会に話すとしよう。
それよりも、あの白い布は何の布だろうか……。
「恭二? 大丈夫? 何を見て…………」 と、そこで彼女、水越 美姫(ミズコシ ミキ)の口が止まる。
俺の目線を追って自分の下半身を見、俺の顔とを交互に見ると。
みるみる顔を赤くして……。
「何見てんのよ!!」
スカートを押さえながら床にへばっている俺の顔面に蹴りを繰り出した。
……まあ…………時々暴力的なのは一種の萌え要素っていうよね。
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