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「………………日曜はやることがなくて暇なんだよね」
そう言うと、優は適当に席に着いた。
「優は何か食べる?」
美姫が席を立ちながら優に話をかければ。優は「いいよいいよ」と美姫を手で制す。
「………………家で姉ちゃんと食べてきたから」
「優の姉ちゃん、というか、み、美弥は休日はどんな風に過ごしているんだ?」
優の姉ちゃんという単語に異常な反応をした優等生でエルフで生意気な将野が食べる手を止め、優に問いかけた。
そう、本人は否定するが将野は優の姉である。
夏李阿 美弥(カリア ミヤ)
に惚れているのだ。
美弥は金髪のショートカットで胸は自称Bカップだが、実際はAカップ中間辺りだ。
なぜそんなことがわかるかって?
ふっ、愚問だな。
俺は一目見ればその女の胸のサイズがわかるからだぁああああ!!
さて、それはさておき。美弥は活発的で暴力的な女だ。
しかも、俺や美姫、さらには優と同じクラスでもある。
なぜ双子の弟と姉が同じクラスかというと。今、力があるのは優だが、美弥もいつ力に目覚めるかわからないため、監視をしやすいようにと叔父が校長の権限で無理矢理同じクラスにしてしまったのだ。
「そんなことより恭二」
と、話をふってきたのは俺の姉である深菜だ。
「どうしたん? 姉さん」
俺はカレーをモグモグと食べながら左隣の席の姉に目を向ける。
「白鳥の姉、いるでしょ」
「ん? ああ、夏目さんか……。夏目さんがどうかしたの?」
夏目さんというのは、俺のクラスの代表みたいな存在の。
白鳥 飛鳥(シラドリ アスカ)♂
という人間の、姉であり。名前を。
白鳥 夏目(シラドリ ナツメ)♀
という。
夏目さんはこの寮の秘密を、幻獣が生活していることに。時々、弟である飛鳥やその友達(優や美弥も含む)を使い、探りを入れてくることがあり。要注意人物になっている。
今までは優の活躍もあって、ばれていることはないが。注意は必要だ。
もちろんこの寮の秘密は幻獣が生活していることで。
もし、ただの一般人に見つかった場合は、殺されるか解剖されるかされてしまうため、秘密にしている。
「あの女。近い内夜中にあの弟どもを校舎に入れるつもりみたいだ。一応、じいさんには伝えてあるが、ここの寮に住む全員にも注意を促してくれ」
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