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実際、迷ってしまったあたし。
適当に歩いていると、以前お父さんが持ってきたパンフレットに載っていた建物の前に来ていた。
みた感じで、ここが男子寮だということがわかる。
女子寮だと綺麗で豪華さがあるけど、男子寮はそれがまったく感じられない。
男子寮からのんびりとあくびをしながら出てくる男子がいた。
あたしなんか、いないも同然。
あくびしたあとは、背伸びをして体を伸ばしていた。
「ん?女子ならあっちの方だぞ。」
やっと少年は、あたしに気づいてくれた。
少年の指は、北側の建物を指していた。
「一応、男子寮であってます。」
少年は、思い出したのか手と手を打ち合わせていた。
「君が優菜ちゃんだね。」
「は、はい。」
少年は、へらへらとしながら話すものだから緊張してたのが馬鹿みたいに思えてくるあたし・・・。
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