第二章 入寮します

2/13
前へ
/34ページ
次へ
「さ、こっち。の前に、優菜ちゃん。荷物を渡してくれ。」 少年は、案内するのに中に入ろうとしていたが、あたしの荷物を持つために引き返してくれた。 優しい人だな。 そう思うあたし・・・。 いやいや、普通の男子と変わらないはず、表向きでは優しい人だけど、裏は狼に違いない。 「優菜ちゃん、そんなに警戒しなくてもいいぜ。俺は、彼女でもない女には手は出さない主義でな。」 やはり、少年はへらへらとしている。 言っていることに嘘がないことは、あたしにはよく分かる。 「よろしくお願いします。」 あたしは、少年に深く頭を下げて挨拶をした。 「よろしくな。」 少年は、あたしの挨拶に快く返事をしてくれた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加