第二章 入寮します

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(気を付けてね。) 一樹君はあたしの耳元でみんなに聞こえないような小声で言う。 えっ、何を? 「よし、優菜ちゃんはそっちの方に腰かけて」 一樹君が、指さしたのはみんなとは逆のベッドだった。 「よし、俺からだ。さっきも言ったけど早瀬一樹。よろしく。次は、一輝。」 立ち上がったのは、一樹君と同じ顔をした優しそうな男の子で、あたしより少し背が低い感じの子だ。 「えっと、早瀬一輝って言います。よろしくお願いします。」 えっ? 早瀬? 「どうい・・・・」 「一輝は、双子の弟で俺が兄。次は、昴」 無表情の男の子が立ち上がった。 「熊野昴。よろしく。」 短いなぁ。 次は、聞きたくないな。 「こいつが自己紹介すると長くなるから、こいつは柊洋祐。」
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