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「あたしは、女の子なんだよ!?」
お父さんは、頭を掻いてどうしたものかというような顔をしていた。
あたしは、お父さんのことが嫌いというわけじゃない。
ただ、お父さんのやることは全て失敗に終わる。
今回だってそう・・・・・
「すまん。優菜。」
はぁ!?
すまんで済むわけないじゃん!?
娘を男子寮に住ませるなんて、親として失格でしょ!?
「理事長にいろいろ話してみたが無理だった。」
そうだよね。
いくらなんでも、親である以上は、娘を男子寮になんか入れさせたくないんだよね。
お父さんの話によると、寮の件がおかしくて理事長と話をすると、こうだったらしい。
「なぜ、私の娘が男子寮なんですか!?」
「落ち着いてください。それは、あなたが原因じゃないでしょうか?」
「どういうことですか?」
理事長が出したのは、寮の手続き書だった。
それには、優菜の名前で男子寮に○されてるし、決定的なのが、性別までも男に○されてたらしい。
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