覚醒~激突!虎牢関~

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~曹操軍~ 哀染「そ・・・華琳殿。」 撤退した孫権を除く全軍が配置について行くのを確認して、俺は曹操に声をかける。(未だに真名を呼ぶのは抵抗があるが。) 華琳「あら哀染、本郷が心配になった?」 哀染「真面目な会話がしたいんだが・・・。」 華琳「冗談よ。・・・孫権の事かしら?」 哀染「さすが華琳殿。彼女の『嘘』についてどう感じる?」 すると華琳の雰囲気が急に君主のそれに変わり、ついこちらも緊張してしまう。 華琳「嘘、ね。・・・理由は?」 哀染「孫権の顔色、どこか青ざめてたし、何より瞳に悲壮感が浮かんでいた。で、だいたいどんな事情かも多少は予想している。」 と、一度言葉を切る。 夏候惇・夏候淵・旬イク「「・・・。」」 現在、俺は華琳に『一つでも多くの天の知識を知りたい。』と言われ、彼女のそばに控えているが、後ろのお三方の威圧的なオーラがたまらない。しかも、その内容の半分が『嫉妬』だから尚更だ。 華琳「続けなさい。」 哀染「あの誇り高い孫権をそこまで追い詰める事態だ。俺は、近親者の死去、それも彼女らの精神的な支柱のような存在、と思う。」 華琳「・・・なるほど?」 哀染「(何か知っているのか・・・?)華琳殿は、どう思う。」 華琳は心の霧が深い部分が多く、掴みにくい。そんな事を思う間に返事が来る。 華琳「言われてみればそうだけど、今は進軍中よ。・・・貴方の働きによるわ。」 哀染(教えない、か。) 華琳「孫権軍がいないから、当然こちらが不利だけど、勝つのは私よ。」 哀染「その心意気と自信は賞賛するよ。まあ、それでも気をつけないとな?」 華琳「・・・?」 哀染「その前に、予想以上に本郷が頑張って、戦功第一を取られても知らないぞ?」 華琳「あら、それなら我が軍が董卓の首を討ち取るわ。」 夏候惇「華琳様、我が軍も配置につきました。」 華琳「ご苦労様、春蘭。さて、じゃあお手並み拝見といくわ。」
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