虎牢関に英傑集う~疑問と策謀と~

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とりあえず、出迎えの場所まで来た、が・・・。 曹操「来たわね。」 哀染「・・・。」 これは予想外だった。待っていたのは曹操の兵士数名と、なんと本人が来ていたからだ。 哀染「乱世の奸雄、曹操孟徳が直々に、しかもこのような矮小な軍の将軍一人を出迎えとは、光栄だな。」 そう言ってやると、曹操は不敵な笑みでニヤリと笑うと、「来なさい。」と一言告げ、自身の陣地へ歩き出したので、俺も黙ってついて行った。 ~連合軍・曹操軍側~ 彼女の陣地へ着いて早々に、俺は顔合わせの為に、一室に招かれた。 曹操「皆、揃ったわね?」 既に三人が着席していた。内二人は前にも見たが。 曹操「それでは、さっきの会議で決まった事を伝えるわ。」 静かに、しかしはっきりしたその言い方は、その小柄な身体からは想像を上回る程に覇気を感じる。 曹操「それではまず――。」 曹操「――以上よ。」 曹操の報告が終わり、すぐに何故かネコミミのフードを被った少女が手をあげて喋りだす。 ??「つまり、そこの○○男は交換条件で預かった、という事ですか?」 あのネコミミ、殺意が簡単に沸いてくる言い方するなぁ・・・。 曹操「そういうことよ、桂花。それじゃ、貴方から自己紹介をして貰うわ。」 哀染「・・・本郷軍の、片倉小十郎哀染だ。」 とにかく簡潔に。うん、問題はない。 曹操「次に、改めてこちらの紹介をしておくわ。」 と、黒髪の女性―確か夏侯惇―が元気よく名乗る。 夏侯惇「私は」哀染「あんたは夏侯元譲。そして隣の白髪は夏侯妙才、だろ?」 夏侯淵「覚えていてもらって光栄だな、片倉将軍。」 哀染「そりゃ、あれだけ強烈な一幕があれば嫌でも覚える。」 ??「・・・。」 夏侯淵の隣で夏侯惇が「最後まで名乗らせろ!」とか「いつ知った!」とか騒いでいるが、華麗に無視。事実、これ程のおつむが無さそうな奴は疲れる。 哀染「・・・で、そこのネコミ」??「話しかけないで、妊娠しちゃうじゃない。」 ・・・こいつ・・・妊娠のプロセスを一から丁寧に教えてやろうか・・・。 哀染「・・・曹操、こいつの名前は?」 仕方なく曹操に訪ねると、彼女が旬イク文若らしい。・・・結論、うざい。
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