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「プレゼントは?」
神楽が、屯所に来た瞬間に言われた言葉。
神楽は顔を赤らめて沖田を見る。
「えっと…、
今年はモノじゃないプレゼントだけど…いいアルか?//」
「「!?//」」
すぐ近くにいた土方や山崎はすぐこの意味を理解した、が…。
「は?嫌でィ。」
意味が理解できていない沖田に、神楽は目を丸くする。
「…え?いや…?」
「 だ か ら 、モノじゃないプレゼントはいらないって言ってるんでさァ。
…って、もちろん準備してるんでしょうねィ?」
「いらない、アルか…?」
うつむく神楽に沖田は首を傾げる。
(一体なんなんだ?こいつ…。)
そう思い顔をのぞき込むと、
沖田はギョッとした。
神楽の大きな瞳に…
涙がたまっていた。
「…ばか。」
「は?」
「そーごのばかぁ!!」
「…!?」
―――パシッ
神楽は沖田の頬を叩き、屯所から飛び出した。
「…神楽っ!」
呼び止める沖田の声も、神楽には届かなかった…―。
「なんでィ…。」
神楽が行ったあとを見つめていると、土方が声をかけてきた。
「おい総悟、いいのか?」
「なにがですかィ?」
「…まさかお前、
意味わかってなかったのか?」
総悟は土方の言いたいことがわからず、眉間にしわをよせた。
(わけわかんねェ…
どいつもこいつも。)
今日は俺の、誕生日なのに…。
「…だから、チャイナ娘が言いたかったのはー、」
土方は沖田にこっそり、耳打ちをする。
「え…まじですかィ?//」
すべてを理解した沖田は、
神楽のあとを追って走り出した。
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