41人が本棚に入れています
本棚に追加
一方、
神楽はあれから走って公園まで来ていた。
「銀ちゃんの、嘘つき…。」
神楽は先日の万事屋での話を思い出していた。
――――――――――
「あー、総悟のプレゼント何にすればいいアルかぁー!?」
数日前、神楽は沖田のプレゼントに頭を悩ませていた。
するとそこにニマッと笑った銀時が神楽に近づいてきた。
「沖田くんが喜びそうなモン、教えてやろうか…?
しかもこれ、タダだぜ?」
「まじでか!?なにアルか?」
こそこそこそ…
銀時に耳打ちされた神楽は、
顔を真っ赤にする。
「本当にそれで総悟が喜ぶアルか…?//」
「間違いねェ!
なによりも喜ぶぜ。」
…総悟が、喜ぶ…。
こうして神楽は、
沖田に“自分”をプレゼントする事になったのだ。
―――――――――――
「はァ…。」
大きなため息をつくと、
「神楽…っ」
愛しい人の、声がした。
「そーご…。」
「さっきは…すみません。
俺、よくわかってなかったんでさァ…。
でも、もしさっき言ってたことがまだ良かったら…。
プレゼント、欲しいでさァ。」
「…っ////」
神楽は顔を真っ赤にした。
「…目ぇ、つぶるヨロシ…。」
そう言いながら、神楽は沖田の方に近づいていく。
「…つぶるネ!!」
しかし沖田は、ずっとパッチリ目を開いたままだった。
「いいじゃないですかィ。
てーかはやくしてくだせェ。」
「このサディストー//!!
大体お前は……!」
――――チュ。
神楽が沖田に対して文句を言っていると、
沖田から神楽に不意打ちでキスをした。
「すみません、
待ちきれなかったでさァ。」
そう言い、ニヤッと笑う。
「…バカ総悟///
来年の誕生日は…お前がびっくりするようなこと、私からしてやるネ!」
「…来年だけですかィ//?」
「!!
…ううん、これからずっとヨ。」
そう言い、
神楽はニコッと笑った。
「そーご。」
「なんですかィ?」
「誕生日、おめでとうネ…。」
「…ありがとな//。」
―――――――
来年も、その先も…
ずっとずっと、そばにいさせてね。
大好きな総悟…。
生まれてきてくれて、
ありがとう。
終
最初のコメントを投稿しよう!