七夕

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七夕

そっと私は空を見上げた 七夕だというのに薄い雲が広がり それは風に押されてただ流れる ときおり見せる雲の切れ目から 音もなく月と星がこちらを覗く あの空の上で2人は逢えたよね? 私も2人のように逢いたいよ… でも逢うことは出来ないの 逢おうとすれば逢える距離 だけど遠く感じる それは私に勇気がないから 逢いたいなん言ったら 嫌われるんじゃないかって いつも一人で怯えるの… それに貴方は忙しいでしょ 逢ったときはいつも疲れた顔 私になんか逢わないで ゆっくり休んで欲しいと 願ってしまう それは矛盾した気持ち だけどどちらも本心なんだ だから逢いたいなんて言わない その代わりに貴方の声を聴かせて それだけで幸せだから もしあの空で逢う2人が 願いを叶えてくれるなら ただ貴方の声を 聴かせて欲しいと祈りたい 2009/7/8 03:30
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