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転校生は差しのべた手を引っ込めずに
「宜しく!」
と先ほどより大きな声で言った。
そんな光景を楽しむようにクラス中が僕と転校生に注目する。
僕は差しのべられた手から目を反らして目を閉じた。
注目されるのが嫌だ。
目をつぶるだけで遠くに行けたらいいのに…
この場から逃げ出したいのに体が固まって動けない。
キーンコーンカーンコーン
ホームルームの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。
助かった!
チャイムが鳴り終わると同時に男子や女子が転校生の周りに群がり色々質問しだした。
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