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ヒロノリが赤いバイクルを町の南にある、彼らが溜まり場として使用しているBARに向かっている時、携帯電話が鳴った。 「もしもし」 「ヒロノリか?」 声の主はヒロフミであった。 「こっちで、マコトがケガしてるんだ。ちょっと手伝ってくれねぇか?」 「分かった」 ヒロノリはバイクルを側面に倒し、地面をスケートリンクの様にタイヤを滑らし、方向転換をする。 最大にアクセルを蒸し、大型マフラーが轟音を鳴り響かせ、最高速度へと到達させる。 「この様子じゃ5分も要らねぇな」 そう言うと、彼は再び暗闇の中に消えていった。
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