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「そのくらいにしておきなさい天藤。予定も時間も詰まっているしね」
「もっ申し訳ありませんマスター…!」
「清々しく役名スルーしとるな自分ら」
「テメェは黙ってろシンデレラ」
シンデレラは自分だけ役名呼びなことに落ち込みましたが、継母は意にも介さず洗練された動作でこちらに背を向けました。
「さて、僕達は城の舞踏会とやらに参加してくる。留守は任せるよシンデレラ」
「お前が舞踏会に興味あるんは意外やな」
「今宵の舞踏会は王子の花嫁選びだそうだからね、国中の娘が招待されている。Violet拡大の人脈作りにはうってつけだろう?」
「あーさいですか…、さっさと逝ってこい、そして帰ってくんな」
「いい加減殺すぞテメェ」
こちらとしても収拾がつかなくなってきたので、継母と義姉をさくっと送り出したシンデレラは、とにもかくにも床を拭かねばとバケツ片手に仕事へ戻るのでした。
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