第一章 逆転シンデレラ

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「おしっ、こんなとこやな!」 持ち前の器用さで手際よく仕事を終えたシンデレラは、継母達がいないのをいいことにゴロリとソファに転がりました。 「うあ゙───……、めっさ疲れた───…」 継母達がいるとのびのび休めない為、たまの休息を謳歌するシンデレラ。 すると、彼女の目の前がぱぁっと輝き出しました。 「んぁ?」 「よっしテレポート成功!シンデレラ!お前を舞踏会に連れて行ってやるよ!」 明るいトーンの声と共に現れたのは、夜色のローブを纏った魔法使いでした。 茶の短髪を襟足だけ括ったデコ出し魔法使いは、軽やかに居間に着地すると目を剥いたシンデレラににかっと笑いかけました。 対するシンデレラはと言うと。 「パス」 丁重に願い出を取り下げるのでした。
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