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高校三年生、尚人の最後の夏が始まった。
「いよいよ、明日から予選、気を引き締めて行こうな!!」
おぉ~
キャプテン井ノ原の掛け声と共に、練習は終わった。
県立S高は、去年の春、夏と連覇し、今年の春、準優勝している。
一番の注目は、なんといっても、田島尚人だ。
決め球のフォークはプロでも通用する、去年の怪物ピッチャー、海藤新より凄いと、各球団は獲得に必死だった。
イノハラ「田島、明日はゆっくりしてろよ!」
タジマ「あぁ‥」
オカダ「岸田監督、明日の先発は、鈴木で行きますよ!」
キシダ「はい‥」
ヤマ「岸田先生~」
「あっ、山口先生‥」
「今日は終わりですか?」
「はい、明日から予選ですから、早めに‥」
「応援行きたいけど、授業がありますし‥」
「ありがとう‥ 甲子園で応援して下さい‥」
「は~い お前ら、しっかり岸田先生を甲子園に連れてくんだぞ!!」
タジマ「‥」
ヤマ「田島、相変わらずクールだな‥」
「‥」
ヤマ「強い奴は、あまり喋らねぇからな!」
キシダ「そうですか?」
ヤマ「そうでしょ? 岸田先生も無口だもん♪」
キシダ「私、強くありませんよ!」
ヤマ「ヤダァ~強いじゃありませんか~、岸田先生ったら~」
山口先生は、岸田先生にいきなり抱き着いた。
キシダ「な、何がです?」
ヤマ「何がって、決まってるでしょ♪」
監督の岸田先生と、ヤ〇クミこと山口先生は、だだいまラブラブな熱愛中~
グラウンドに山口先生が押しかけて来ると、部員達は冷ややかに二人を見つめ、足早にグラウンドを去って行った。
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