7人の女性

2/3
286人が本棚に入れています
本棚に追加
/43ページ
私の不思議な体験のスタートは、小学校4年の時に枕元に白髪の老人が立って居たことです。 その老人は、生涯7人の女性を救えと言っておりましたが、小学校4年生の私にとって女性を救う意味すら解からず興味も無く、思い出すことが無かったのですが・・・・。 大学時代に知り合う女性が不幸な話ばかりするので、世の中不幸な女性が多いなと思っていた矢先、祖父の葬式で、ある事に気がついたのです。私の一族に跡継ぎが居ないのです。 私の兄弟は女ばかりで、嫁いて姓が変わり、従兄弟の息子は二人死亡、生まれる子供達は女性しか残っていません。 たった一人の男にプレッシャーがかかったのですが。それも哀れな運命に・・・・。 通夜では、私の一族の昔話が出てきました。それは4代前の男性つまり私の高祖父が、それはそれは、女好きで愛人を何人も持っていたのですが、その中の一人の女に押し切られ結婚の約束をしてしまいました。 しかし、奥さんは健在で離婚にも応じなかったそうです。そして最後に奥さんを数年間2畳の座敷牢に押し込め死に追いやったそうです。 その死ぬときに「祟ってやる」と言って・・・。 つまり私達は、高祖母の祟りを受け継いでいるわけなのです。 私も不幸にも離婚し、跡継ぎもいません。つまり本当の私の家系はこれで途切れてしまうわけです。 老人と祟りの関係はきっと、その因縁から断ち切るためのアドバイスだったかも知れません。 さて、それからと言うもの、女性を救うためにだけ専念すべく人生を歩んできましたが、 これが大間違い、やたら不幸話のうまい、風俗嬢に貢いだり、勘違いされて逃げられたり、追いかけられたり・・・。 そんな、たくさんの出会いで私にある能力が備わったのです。
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!