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「ちょっとぉ、あの1年生また来てるわよ」
「ほんと、誰待ってんのかな?」
「それが判んないのよね。呼んで来てあげるって言っても、いいって断られちゃうし」
「ほんと健気っていうか…。あんなイケメンにあんな風に想われてる女は幸せよね」
女だったら、幸せだと思うよ。俺も。
「意外と私かも」
「あー、それはないない」
悪いけど、俺も彼女と同意見。
あいつの目当ては、あんたじゃないと思う。
「そんなはっきり言うな」
俺ははっきり言われたんだよ。
「でも、私もイケメン彼氏ほし~い」
どうぞどうぞ。貰ってやって下さい。
そして俺の平穏を返して下さい。
あれから一週間が経とうとしていた。
蓮は、毎日毎放課、俺の教室の前に姿を現した。
おかげで女子達の話題は蓮で持ちきりだった。
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