Vol.01 「要。大好き」

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「ちょっとぉ、あの1年生また来てるわよ」 「ほんと、誰待ってんのかな?」 「それが判んないのよね。呼んで来てあげるって言っても、いいって断られちゃうし」 「ほんと健気っていうか…。あんなイケメンにあんな風に想われてる女は幸せよね」 女だったら、幸せだと思うよ。俺も。 「意外と私かも」 「あー、それはないない」 悪いけど、俺も彼女と同意見。 あいつの目当ては、あんたじゃないと思う。 「そんなはっきり言うな」 俺ははっきり言われたんだよ。 「でも、私もイケメン彼氏ほし~い」 どうぞどうぞ。貰ってやって下さい。 そして俺の平穏を返して下さい。 あれから一週間が経とうとしていた。 蓮は、毎日毎放課、俺の教室の前に姿を現した。 おかげで女子達の話題は蓮で持ちきりだった。
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