Vol.02 「明日の朝、迎えに行きます」

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こんな時間にメールが来るのは、おそらくバイト関係だ。 何気なくメールに目を通す。 それはとてもじゃないけど、バイトとは関係のない内容の文章だった。 『オレが見えなくなるまで、オレの事見てたでしょ?背中に痛いほど視線を感じましたよ。…もしかして、さよならのキスした方が良かったですか?』 な、なんだよ、コレ! 登録のされていないアドレスだったけど、誰からかは分かる。 まさか、見てたことがバレてるとは思ってなくて、恥ずかしさで顔が熱くなっていくのを感じた。 『要、さっきも言いましたけど、 オレはあなたが好きです。 愛してます。 明日の朝、迎えに行きます。 蓮』 画面をスクロールさせたその先の告白が、俺の胸に突き刺さる。 ヤバい! このままじゃ蓮の暗示にかかっちまう。 何度も何度も好きだと言われる優越感。 男に言われるなんて初めは気持ち悪いとしか思わなかったのに…。 でも、今は? …冗談じゃねぇ!誰が蓮なんか! 俺は胸の奥に芽生えた小さな温もりを否定するかの様に、激しく首を横に振った。
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