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「こんな所でオレと二人になることに抵抗はなかったんですか?ついこの前、あなたはオレに犯されたんですよ?」
「なに…言ってんだ…よ。それは…忘れろって言った…だろ」
一歩近づいた蓮から逃げるように一歩後ずさる。
「力はオレの方が上だって分かってますよね?」
蛇に睨まれた蛙みたいに、俺は蓮から視線を外せずに、ただその距離を保つことしか出来なかった。
「その気になれば、今ここで、またあなたと繋がることも出来る」
「バカ!やめろ!」
一気に距離を縮めた蓮に焦って、俺も大きく下がろうとすると、かかとに何か当たった。
振り返ると、そこはもうフェンスだった。
「ほら、もう何も出来ない」
一瞬の隙を突かれて、もう片方の手首も掴まれる。
そのままフェンスに押し付けられて、蓮の言うとおり本当に何も出来なくなってしまった。
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