Vol.01 「要。大好き」

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「こんな所でオレと二人になることに抵抗はなかったんですか?ついこの前、あなたはオレに犯されたんですよ?」 「なに…言ってんだ…よ。それは…忘れろって言った…だろ」 一歩近づいた蓮から逃げるように一歩後ずさる。 「力はオレの方が上だって分かってますよね?」 蛇に睨まれた蛙みたいに、俺は蓮から視線を外せずに、ただその距離を保つことしか出来なかった。 「その気になれば、今ここで、またあなたと繋がることも出来る」 「バカ!やめろ!」 一気に距離を縮めた蓮に焦って、俺も大きく下がろうとすると、かかとに何か当たった。 振り返ると、そこはもうフェンスだった。 「ほら、もう何も出来ない」 一瞬の隙を突かれて、もう片方の手首も掴まれる。 そのままフェンスに押し付けられて、蓮の言うとおり本当に何も出来なくなってしまった。
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