5人が本棚に入れています
本棚に追加
あのとき伝えられなかったこの想い。
音に変えて言葉で繋ぐ。
♪
いつか、私の声は夜空に消えた
見上げた星は何処までも遠く
嗚呼、私の声は届かない
だからせめて、そよ風よ
私の想いを届けてください
愛しいあなたに届かぬ声は
遠く、遠く、何処までも
空の彼方までも響くでしょう
私の想いは雪に溶け
貴方の元へ届くでしょう
暗い世界にただ独り
佇む貴方に届くでしょう
流れる涙は風に消え
微睡む獅子は荒野を駆けて
孤独な龍は月へと吠える
芽吹きし花は踊りだし
舞い散る花は谷を彩る
そんな世界で唯一人
愛しい我が子を胸に抱き
春の訪れを歌いましょう
♪
……この詩が何を言いたいのか私は知らない。
だけど、この歌を歌っていた母はいつでも優しく微笑んでいた。
その笑顔を見て、この歌はとても優しい歌なのだと思ったのは、
子供の頃の私が、そして今の私が、あの頃の母の笑顔が大好きだったからだ
だからきっと、私はこの歌を歌うたび
優しい気持ちになれるだろう
最初のコメントを投稿しよう!