退屈な日常、変貌

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夜桜学園 ここら一体では最も巨大で有名な学園である。 俺は1‐7、高校一年生という華やかにも見えるが、あと二年ちょいしかない。 さて、この学園を語るにはある男が必ず出てくる。 昼食時、その男はいつも通り屋上にいた。 「よぉ、澪じゃねぇか!」 学園最強最悪のトラブルメーカー、馬鹿の上学園最強の嫌われ者、学園イチ空気の読めない男だ。 その名も原滝健太、読み方はまんまハラタキケンタだ。 学園でも名を知られるこいつはまさに奇跡に近い産物だ。 「澪、何か用かっ!」 「うるさい、黙れ、喋るな、こっち向くな、カス、死ね、消えろ、土下座しろ」 「えぇっ!?」 散々言い放ち、健太が涙目になったところで本題に入ろう。 「実はな……前々から校長に頼んでいた部活結成だが……日曜日中にプール掃除をすることを条件に許して貰った」 「マジで!?最高じゃん!」 「黙れよ」 「……はい……」 実は前々から俺らのために部室を一室開け、部活と称して活動することを校長に相談していた。 生徒会、それがこれ程の巨大学園に存在しなかった。 だから、作るのだ。 校長も仕事にまいっていたらしく、生徒会を作ることには同意してくれた。 プール掃除の意味はわからんが、まぁやるしかない。 というわけで日曜日、健太とプール掃除をすることになった。
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