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出海「俺は別に構わんが、どんな奴と組むんだ?」
相手によっては断りたいのだが。
学園長「なに、君も知る者たちじゃ。龍宮君に刹那君じゃ」
出海「真名はともかく……桜咲刹那、ですか」
まあ確かに、都合が良いといえば都合が良いが。
少し、出海は歯切れを悪くした。
出海「了解。今夜からでいいのか?」
学園長「うむ。よろしく頼むの」
出海「そんじゃ」
エヴァ「待て。出海」
学園長室を出ようとする出海をエヴァが呼び止める。
出海「何でしょうか師匠?」
愛想のいい笑顔で出海は振り返る。
エヴァ「敬う気がない敬語は止せ。気持ち悪い。……まあいい。一局付き合え」
出海「爺がいるだろ」
エヴァ「毎回同じ相手でもう飽きたのだ」
学園長「ひどいのう……」
出海「ま、一局だけならな」
その後、エヴァが勝つまで三局も打つ羽目となった。
出海「さて、そろそろかな」
その夜。
深夜零時になろうとする時間に、出海は家々の屋根上を跳んでいた。
集合時間は午前零時だがそれまで軽い見廻りをしながら集合地である世界樹広場に向かっていた。
出海「しっかし、冬も終わるたあいえ。まだちとさみいな」
出海の服装は昔ながらの胴着に袴の黒装束で足には晒しを巻いただけのほぼ素足。
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