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あんまり苑の言葉を聞いていなかった春喜は、遠慮も加減もなくその耳を掴んだ。
「きゃうん!」
その途端、苑が顔を赤らめ、なんか色っぽい声を出した。
「? どした?」
「うう・・・優しくしてって、言ったじゃないですかぁ・・・」
今の一回だけで、大分力が抜けたみたいに見える。
春喜は首を傾げながら、耳をもふもふし始めた。
「うっ・・・くぅっ、くぅぅぅん・・・」
んー、触感は本物っぽいな・・・昔犬飼ってたけど、こんな感じだったかな・・・。
「はぁ・・・はぁ・・・んっ、あっ・・・やぁっ・・・」
でもなぁ、最近は技術も進化しただろうし、当たり前かも知らんなぁ・・・。
いや、最近の付け耳事情なんて知りませんけど。そだ、本物なら奥どうなってんのかな・・・。
「ぁんっ・・・ダメです、それ以上はダメぇっ・・・」
まふまふした白い耳毛をかきわけ、奥の方を覗いて見る。
「いやぁっ・・・そ、そんなに見つめないでぇ・・・恥ずかしいですぅ・・・」
うーん、繋がってるように見えるけどなぁ。まぁ触ってみないことにはわからんし・・・。
「そ、それ以上奥はっ・・・!」
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