見よ!キッチンは赤く燃えている!

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 「いや、わかりゃいいよ・・・」  結局ここまで逆戻り。  まぁ出会って二日目だし、逆にここまでフレンドリーならいい方か?  苑との距離感は未だ掴めぬまま、春喜は短いため息をついた。  「・・・それじゃ、お前なんか他の服に着替えてこい。俺が言いたいのはそれだけだ」  「はい。・・・でも、春喜さん・・・」  苑はどこかおどおどした感じで、春喜のことを恐怖の対象のように見てくる。  ちと言い過ぎたか、と思い、春喜は努めて優しく声をかけた。  「なんだ?怒んねぇから、正直に言えよ」  「はい。えっと・・・」  すると苑は、今度はもじもじして気恥ずかしそうにしながら告げた。  「服・・・貸していただけませんか?」  「・・・はい?」  「私、他に服持ってないんで・・・」  確かに手ぶらでここに来てたしなぁ、とか思いながら、春喜は頭をかく。  「千変万化の術とかもまだ使えないんで・・・ごめんなさい、よろしくお願いします」  「・・・『センペンバンカ』とやらが何かは知らんけど、そんくらいだったらフツーに貸してやるよ、別に気兼ねしなくても」  「ありがとうございます~」
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