見よ!キッチンは赤く燃えている!

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 さっきとは違うため息をつく苑に、春喜は勝手に選んだ服を合わせてみた。  「ん~、悪くはないと思うがな・・・」  「・・・私は着せ替え人形ですか」  「そんなつもりはねーよ。だったらほれ、自分で選んだら。ある程度だったら出せるから・・・あ、ブランドは止めろよ。絶対止めろよ」  「・・・リアクション芸人ですか」  なぜか冷めた様子の苑は、そういえばツッコミに回っている。  遠慮がちに服を漁り始める苑を見、春喜は疎外感を感じていた。  とは言っても、二人しかいないのだが。  「・・・春喜さん?」  「・・・あ?」  「無理しなくても・・・いいですよ?」  「? 俺が何を無理してんだって?」  「・・・だって、お金ないんじゃないんですか」  苑はいつの間にか探す手を止め、春喜をまっすぐ見つめていた。  「それなのに・・・服も買うなんて言って・・・全部私のせいなのに・・・」  「あー・・・そいじゃなー・・・。・・・じゃあ、包み隠さず言うけどさぁ・・・」  春喜は頭をボリボリ掻きながら、なんとなく苑を直視出来ずに言う。  「・・・別に俺は苑ちゃんを奴隷かなんかみたいに使役するつもりもないし」
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