見よ!キッチンは赤く燃えている!

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 「当たり前じゃないですか。何をほざきますか」  ばかなの?しぬの?と言わんばかりの冷たく尖った視線を送る苑。小憎たらしい子。  「・・・うん、そだね。・・・だから、お金もスキルもない子でも、服ぐらいは買ってあげないとって思ってな」  「・・・私、別にあの着物でもいいですよ・・・」  「巫女服は表立って着れるもんじゃないの。せめて部屋着にしなさい」  むっ、と口を尖らせる辺り、意外と気に入ってるのかもしれない。  「それにな、買い物行かす時にそういうの着させてるわあそこの大学生、もしかしてそんな趣味だったのかしら、とか隣のおばちゃんにこれ以上思われたくないからな」  「結局は体面保ちたいだけなんですね。化けの皮を被ってまでも」  「・・・どうして君がそうひねくれた返ししか出来ないのかは知らないけどね・・・、」  春喜は耳隠し用のキャップの上から苑の頭をぐわしゃと豪快に撫でてやる。  「あんまり遠慮しなくていいから。・・・いや、だからって遠慮なしは困るんだが、まぁほどほどに・・・」  「・・・はぁ、わかりました」  やっと苑は力無く笑うと、再び服を探し始めた。
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