ブールバッハ村の銃使い

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「さて、そろそろ二時だ。」 ジャンが言いました。 「そろそろだな。」 銃使いも言いました。 辺りは真っ暗でしたが、二人とも既に目が慣れていて、相手の顔は確認出来ました。 「…………。」 「…………。」 するとその時でした。 ポタッと何かが天井から降ってきたのです。 「な、なんだ?」 ジャンは天井を見上げました。 すると目の前に何かありました。 すると目の前に穴がありました。 すると目の前に目がありました。 すると目の前に口がありました。 すると目の前に顔がありました。 目の前に妻がいました。 「うっぅぅうわあああッ!」 ジャンは椅子から転げ落ちました。転げ落ちたおかげで距離が取れてわかりましたが、ジャンの妻の額には穴があいており、そこからポタポタ血が流れていました。
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