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「ねぇ、レイコが来たわよ」
「やだ、本当だ。教室に着く前から会うなんて、今日はついてないわね」
私の姿を確認して、ちゃんと聞こえるように話すクラスメイトの女の子たち。
私の何が気に入らないのか、気持ち悪いものを見るような目つきで視線を向ける。
……こんなことにも、もう慣れた。
いつからだろう。自分が女の子から嫌われる存在だと自覚したのは。思えば小学生……ううん、それより前からだったかもしれない。
「レイコちゃんと遊ぶとママが怒るの。レイコちゃんに怪我でもさせたらうちが大変なことになる、って」
そう言ったのは幼稚園で一緒だったミカちゃんだった。
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