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とあるビルの地下室。
その密閉された部屋の中には、両手両足を縛られ倒れている2人の女の子がいた。
「………。」
「……そん……な。」
1人の少女は声にも出せず驚き、1人の少女は目を疑っている。
2人が見る先には、罠にはまったリーゼントの男の写真と倒れる信号機の写真。
「本当だよ、可愛子ちゃん達。信号機は暴走族に負けてリーゼントは捕まって何もできない。」
「まぁ、ヒーローなんて言っても所詮こんなもんだ。」
「雑魚だよ、雑魚。誰だって救えない雑魚!」
女の子たちは、乙女と真由は、周りにいる男たちを睨む。
周りにいる男たちとは、公園で絡んできた男たちと、かつてとあるデパートで絡んできた男たち4人。
何故かその全員に怪我をした跡がある。
「は、早くやっちゃおうよ。俺我慢できない。」
「まぁ待て。許可が出るまで待て。でないと俺たちが消されてしまうからな。」
「あぁ~、もう! 早く許可でろよ!」
男たちの会話とその視線に嫌気がする乙女と真由。
女の子なら誰だって、好きでもない男に性の対象として、性欲の捌け口としてなど見られたくもない。
「前回は黄色のヒーローと¨あの女の子¨のせいで何もできなかったんだ。今回こそはさせてもらうよ。」
離れた場所で見ている、以前会ったことがある4人組の一番のイケメンが、左肩に触れながらわざわざ彼女たちに聞こえるように言う。
その顔は整った容姿を崩し、その場にいる男たちの中でも一番醜い笑みを浮かべていた。
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