傘の下で

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私が朱ちゃんに会えたのは病院だった。 いつまでも来ない朱ちゃんに電話しても繋がらないから、家に電話したの。 そしたら、親が出て… “朱が…朱が事故に遭って…”って。 すぐに搬送先の病院に駆け付けた。 でももう冷たくなって、変わり果てた姿だった。 しばらくは自分を責めたんだ… 私が傘を持っていれば、 待ち合わせを駅にしなければ、 もう少し早くに帰れば、 って。 どうしようもないことをぐるぐるぐるぐる…
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