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な、なんだかめちゃくちゃ意味わかんないけど・・・。
このままじゃ俺、誘拐されるっ!!
危機感を感じた俺は、自由を拘束された四肢を無理やり動かす。
すると、狭い車体に押し込めようとする時に案外邪魔になるらしい。
男たちが苦戦し出した。
チャンス!
「んー!!んー!!」
ここぞとばかりに体をめいいっぱい動かす。
もちろん声だって上げる。
暫く時間稼いだら、誰かが気づいて警察を呼んでくれるにちがいない!
頑張れ!俺!
「・・・全く、しようがないですね」
背後で悩めかしい深い溜め息が聞こえた。
コツコツとヒールの音がこちらに近づいてくる。
そして一言。
「失礼します、」
トス!
瞬時に動いた手刀が、俺の首に素晴らしく綺麗に決まった。
その瞬間、クラリと世界が回った。
明るかった視界、どんどん薄らいでいき・・・。
やがて意識が闇へと沈んでいった。
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