そして僕たちは世界の果てを見た…

始まり

ドタッドタッドタ！！

「華鈴（かりん）待ちなさい！！！」

「絶対にイヤ！！！！」

あたし蒼井華鈴（１７）は、全力疾走で大きなお屋敷の廊下を逃げている。

そもそも、どうして逃げる事になったのか？

それは、昨日の夜。

「おじいちゃんの容態が思わしくないの。今年の親族の記念写真、明日撮るから。」

って、母の一言から始まった。

母の実家は、明治時代に迎賓館として使われてたくらい大きな洋風のお屋敷で。

敷地の中に大きなお屋敷だけでなく、離れと呼ばれる物置があって…。

物置ってより、馬小屋？？？

だった所を改装して物置として使ってる。