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――シクシクシク――
「ここはどこだよ~」
・・子供が泣いている?
ここは九州の山奥、普通の人間なら決して近寄らないような場所である。
俺は生まれてからずっとここにいるが人が来ることなどない退屈な場所だ。
・・なぜこんな所に人の子供が?
そう思いそこにいた者は辺りを見回してみた。
・・いた!!
そこには白髪の小さい男の子が泣きながら歩いている。
白髪だが確かに子供だ。
「お父さ~ん!どこにいるの~!」
・・どうやら親とはぐれたらしい。
まったくここら辺には気の荒い連中が多いというのに、こんな所に子供を連れてくるとは襲ってくれと言っているようなものだぞ。
っとため息をついた時に。
「うわぁぁぁぁ・・」
と、子供の悲鳴が聞こえた。
・・なっ!
急いで子供の方を向いてみると、子供の前にイノシシ大の蜘蛛が立ちふさがっていた。
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