直るまで──2

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バージル「…取り敢えず、着替えは奴に買いに行かせる。これでも、羽織っていろ」 被せられたのは、蒼いコート。 スノー「‥‥ッ//」  はうぅっっ// キンチョーしちゃうじゃん。    コートの重みが、妙に肌に馴染んで…   ‥‥って、    落ち着けッ!!私// スノー「バージル  これ、おっきいよ」   ギュッ。 コートを握り締め、見上げる。 バージル「だが、そのまま。という訳には如何(イカン)だろ?」 と、微笑を浮かべる。 スノー「ゔぅっ…そうなんだけど」 バージル「着せてやる。そんな格好のまま、愚弟に見せる訳にはいかん」 スノー「ちょ、恥ずかしいッて//」 バージル「大人しくしろ。手間を掛けさせるな!」 スノー「自分でやるぅ」 バージル「駄目だ!」と、ぴしゃり。 ──抵抗虚しく、バスタオルを剥がされ、着せられた。案の定、ぶかぶかです。 スノー「‥‥(これは)ちょっと、歩きにくい」 無言でスノーを見ていたバージルは、(スノーが着ていた)服に付いているリボンを、腰の辺りで巻き付けた。 バージル「キツくないか?」 スノー「ゥん」 バージル「じゃぁ行こう。義姉さん」 スノー「うん」と、少し紅くなる。
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