贔屓でなければ…。

2/2
前へ
/12ページ
次へ
私のクラスには、私と同じ名前の子がもうひとりいた。 彼女は西川に好かれていた。 西川は、贔屓する生徒には優しかった。 嫌われてる私は、西川から毎日言われ放題だった。 その彼女と同じ名前であることで比べられた。 彼女はいい○○、私は駄目な○○と、みんなの前で言われたこともあった。 ある時、私が西川を初めて見た時のことを話したら、西川はこう言った。 お前、俺に好かれたいからって嘘をつくんじゃない。 嘘じゃないのに。 確かに好かれようとして言ったけど。 西川は、テストの採点とかは普通にしてたけど、ひとりの人間としての私を受け入れようとしなかった。 私は学校に行くのが嫌になっていった。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加