木曜日―A

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土曜日…… 俺は午前中から由香と一緒にショッピングをして、午後は映画を見て、二人で家へと帰ってきた。 「ただいまー」 「お邪魔しますー」 俺と由香は元気に帰宅する。 「あら由香ちゃん、いらっしゃい。また可愛くなったわね」 「やだ、おかあさまったら」 「おかあさまって、あらやだ。もうそこまで進展したのね。由香ちゃん、これからも彰太をよろしく頼むわよ」 「もちろんです。私がずっとついてます」 俺の意見はどうなった? まぁ、由香と別れる気なんてさらさらないけどな。 俺たちはその後夕食をとり、そして二人の時間となった。 「やっと、二人っきりになれたね」 その言葉に俺の鼓動が大きく早くなる。 「今日はこれで遊びましょ」 由香はがさごそとバックから何かを取り出す。 それは……問題集だった。 正直に残念だった。
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