木曜日―B

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何がなんだかわからないがとりあえず学校には登校してみる。 皆は土曜日から木曜日に戻ったことを分かっているのか不安で仕方がない。 やがて学校に着き、教室のドアをガラガラと控えめに開ける。 まだ隣のやつは来ていなかった。 こんなときに使えないと毒を吐く。 そんなことを言っても何も始まらない。 俺は手当たり次第に聞いてみることにした。 「おはよう、中島」 「おはよー、彰太」 「最近変わったことはなかったか?」 「最近変わったこと?うーん……」 人差し指を額に当て考えるポーズをとる。 中島こと中島智則は何かとマイペースでいつも明るくクラスの中の太陽的存在である。 彼は子供っぽい容姿のわりに皆に気を配れるやつなのだ。 智則はその場で首を横に振った 「変わったことなんて僕にはなかったよぉ。」 「そうか……」 「彰太ぁ、悩みでもあるの?」 「いや、なんでもない。気にするな」 それだけ言って智則から離れた。 ほかのクラスメイトにも聞いてみるが、返事は全てNOだった……
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