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その日も、仕事を終え、彼はゆっくりと我が家へと向かっていた。
両親がすでに亡くなっているため、親から譲り受けた一軒家にて寂しく一人暮らしを続けている。
それを見つけたのは、その道中だった。
道の真ん中に、奇妙な形の物が、事も無げに落ちていた。
なにやらヘッドバンドの様な形の物から、一本の黒いコードが延びている。
コードの先は、少し前に発売されたあるゲーム機用の端子。
どうやらコントローラーのようだ。
しかし、こんなコントローラーは発売されておらず、ボタンすら一つも付いていない。まことに奇妙な代物だった。
それゆえに、なにも考えずに道の真ん中に落ちていたそれを拾って帰宅したのだった。
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