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「あっ…」
追いかけようと立ち上がったものの、ニノが一足早く相葉ちゃんを追って出て行った。
「…リーダー、俺もこんなの嫌だからね」
1人残った翔くんはそう言うと、読んでいた新聞をきれいにたたみ、コーヒーを持って出て行った。
広い楽屋。ついさっきまでみんなで騒いでいた雰囲気はもう残っていない。
(俺のせいだ。もっと俺がリーダーらしく`俺にまかせろ,とか言ってれば、こんなことにならなかったはずなのに…)
どうしたものかと考え込んでいると、遠くで靴音がした。
(機材の調子がおかしいから収録時間が遅れるって言ってたけど、もう直ったのかなぁ)
もちろん、こんなバラバラな状態で収録なんかできっこない。ここはやっぱり腹くくって行くしかないよな。俺だってこんな嵐は嫌だ。
まずはみんなをまとめないと。このグループのリーダーは俺なんだから。
俺は目を閉じ、大きく深呼吸すると、覚悟を決めて入口のドアに手を掛けた。
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