桃色少女と球技大会

31/46
前へ
/354ページ
次へ
桜之宮が立ち去った後しばらく俺はその場に立ち尽くしていた。 「"わたくしが出なくては意味がないんですの"…か…」 俺は桜之宮が最後に残した言葉を小さく呟く。 思い出すのは一週間前に話した時の内容。 桜之宮財閥の一人娘である桜之宮桃子は、常にトップであれと言われて育てられて来た。 その為に球技大会にも自分が必ず出て勝たなければいけない。 「あ~!!もう!!…………俺も頑張るか…」 俺は小さく呟くと自販機から目当てのジュースを買うと体育館に戻った。 準決勝はシードであるJ組との試合だった。 この試合で初めて俺は休憩の為に休みに入った水野の代わりに試合に出た。 その試合で俺はあまり目立った動きはしなかったけれど他のみんなのサポートがあり勝てた。
/354ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17924人が本棚に入れています
本棚に追加