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そんなこんながあって一週間後、野外学習当日。
俺は今キャンプ場に向かうバスに乗っているんだが、かなりのピンチに陥っている。
その理由は--
「透也君、私みかん持って来たんだけど食べる?」
「透也さん、わたくしのチョコレート食べませんか?」
「透也、ジュースを飲まないか?」
--俺の周りに居る女性達に原因がある。
奈美に桃子、そして緑先生までが俺に話し掛けてくる。
しかも、俺の右隣には奈美、左隣には桃子、後ろは緑先生と囲まれてしまっている為に逃げる事が出来ない。
俺だって男だから美女に囲まれれば嬉しいが問題はここからだ。
「御木は囲まれてて良いな…」
「赤石さんに加えて桜之宮さん、果ては緑先生まで!」
「リア充死ね」
バスのあちこちから聞こえるクラスメイトの声が俺に突き刺さる。
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