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「なんだ…びっくりしたなぁ…」
「驚かせて悪かった」
青井は俺にそう言うと玉ねぎを切っていく。
その手つきは慣れた物で青井が普段から料理をやっているのが分かった。
「結構上手いな…」
「そんな事はない。普段からやってるだけだ」
俺の言葉に青井は謙遜するように答える。
青井がそう言うんだったらそういう事にしておくか。
そういえば桃子はどうなったかな?
「おーい、桃…」
俺は桃子の方を見て言葉を失った。
桃子はにんじんを立てた状態で包丁を高く掲げていた。
「ちょっと待ったぁ!!」
俺はにんじんを切ろうと包丁を高く掲げている桃子に慌てて近付く。
「えっ?」
桃子は俺の言葉に不思議そうに首を傾げると包丁を降ろす。
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