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「何をする気だったんだ…?」
俺は恐る恐る桃子に何をしていたのかを聞く。
「何って…にんじんを切ろうと思いまして…」
その言葉に俺は頭を抱えたくなった。
にんじんを立てた状態で切るなんて料理をやる人は、普通は危なくてやったりはしない。
「桃子…料理やったこと無いんだろ?」
「なっ!?…や、やったこと位ありますわ!」
桃子は俺の言葉に顔を真っ赤にすると慌てたように言う。
「本当は…?」
「………やった事ありませんわ…」
やっぱり…
俺の質問に桃子は顔を真っ赤にしたまま小さく呟く。
「どうして出来るなんて言ったんだ?」
「だって…殿方は料理が出来る女性を好むと雑誌に書いてあったので、透也さんもそうなのかと…」
確かにそう聞くけど俺はあんまり気にしないけどなぁ…
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