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-透也side-
「うっ…あっ…」
目を開けて真っ先に見えたのは視界一面の青空だった。
生きてる…
「いつつ…」
急斜面を転げ落ちたせいか体のあちこちが痛い。
最後に見たのは俺に向かって手を伸ばす小次郎の姿だった。
「って…どれくらいの高さから落ちたんだ?」
上を見上げると結構な高さがあり登るのは無理そうだ…
「そういえば青井は…居た居た」
俺は痛む体を起こすと青井に近付く。
見た限りでは酷い怪我は無いから良かった。
「青井、目を覚ませ」
俺は声を掛けながら青井の肩を少し強めに揺らす。
「うっ…」
しばらくすると青井は小さく声を漏らして目を開ける。
「はぁ…」
青井が目を開けた事で安心した俺は小さくため息をつくと地面に腰を降ろす。
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