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「ちょっと足触るからな…」
「ああ…痛っ」
青井に断って靴を脱がし足に触れると青井が痛みに顔を歪める。
足首はぶつけたのか真っ赤に腫れていて歩くのは無理っぽい。
「これじゃあ歩けないな…ちょっと痛いけど我慢してくれ」
俺は右のポケットから包帯を取り出すと青井の足首を包帯で固定する。
「これで良しっと…」
「ありがとな」
俺が包帯を結び終わると青井はぶっきらぼうに礼を言う。
「えっ…?」
「か、勘違いするなよっ!ただの手当ての礼だからなっ!」
お礼の言葉に驚いている俺に青井は顔を真っ赤にすると慌てたように言いそっぽを向く。
「あ、ああ…」
青井の勢いに気圧された俺は呆然として頷く。
「まったく…このスケコマシめ…」
青井はそっぽを向いたまま腕を組んで小さく呟いた。
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