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「お前は…」
青井は俯いたまま小さな声で呟く。
「えっ…?」
青井の言葉が聞き取れなかった俺は聞き返す。
青井は顔を上げると俺を睨んだまま口を開く。
「お前は体が動いたからというそれだけの理由で簡単に命を棒に振ったりするのか!?
さっきだって生きていたから良かったものの一歩間違えたら死んでいたんだぞ!!」
青井は地面に座ったままながらも凄まじい剣幕で俺に向かって言う。
「簡単なんかじゃないよ…」
「何?」
小さく呟いた俺に今度は青井が聞き返す。
「簡単なんかじゃないよ…俺だって死ぬのは怖いし、痛いのも嫌だ…
でも、助けたいんだ」
俺は青井の目を真っ正面から見返して言う。
「だから、俺は助ける。心配してくれてありがとう!」
俺は青井に向かって頭を深く下げる。
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