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「透也さん。いつの間に青井さんを下の名前でお呼びに…」
桃子は俺が紗耶香の事を下の名前で呼んだ事に驚いていた。
「細かい事は気にせずにさ!早く行こうぜ!」
みんなに言うと俺は紗耶香をおぶったまま歩き出した。
「ちょっと待ってくれよ!」
後ろから豊の声が聞こえたかと思えばみんなの走る音が聞こえる。
「透也」
ふと、紗耶香が俺の耳元で小さな声で名前を呼ぶ。
「どうした?」
俺は不思議に思いながらも前を見ながら聞いた。
「さっきは言い過ぎた。それと…ありがとう」
「俺は紗耶香にお礼を言われるような事はしてないけど?」
「オレが言いたいだけだから言わせてくれ」
俺はその言葉に答えずに歩く速さを上げた。
ちなみに頂上に着いた俺は緑先生に思いっきり怒られた。
何はともあれ楽しい野外学習だった。
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