赤色少女と猫と俺

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-奈美side- 「猫さーん」 「にゃ~」 今、私の手の中で猫さんは気持ち良さそうにしている。 恥ずかしがり屋の私は人間さん相手だと恥ずかしくてまともに話せないけど、動物さん相手だったら普通に話せる。 「猫さん…私どうしたら良いのかな?」 「にゃ?」 猫さんは私の言葉に首を傾げる。 やっぱり猫さんに聞いてちゃダメだよね。 「はぁ…」 そう思うと私は小さくため息を吐いてしまう。 小さい頃から引っ込み思案で、自分から何かをした事なんてない。 自分から何かをしようと思っても上手くいかない事が多い。 「何してんだ赤石?」 ふと、後ろから声を掛けられる。 「えっ…?」 私はその言葉に振り返ると相手を見た。
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